講演情報

[24p-21B-3]極低熱伝導度材料 Ag5–δTe3 における非調和格子振動解析

〇平田 圭佑1、武藤 正憲1、松波 雅治1、竹内 恒博1 (1.豊田工大)

キーワード:

熱伝導,非調和格子振動,結晶構造

本研究では,Ag5–δTe3材料の極めて低い格子熱伝導度を生み出す顕著な非調和格子振動を実験から解析することを目的とし,試料作製法の確立,放射光X線回折実験,および,精密な物性測定を行った.超音波パルス・エコー実験の結果,Ag5–δTe3(κlat ~ 0.2 W/m K)とAg2Te(κlat ~ 0.5 W/m K)間で音速に大きな違いは無かったが,Ag5–δTe3ではAg2Teの3倍程度もエコー信号の減衰時間が早くなり,フォノン波束の散逸が極めて顕著であることがわかった.