講演情報
[パネルディスカッション4]DX時代の医工連携について
渡邉 研人 (JCHO東京山手メディカルセンター 臨床工学部)
我が国における医療業界のDXは他業界と比較して遅れていると言わざるを得ない.遅れを取り戻すべく,医療・介護分野でのDXを含む技術革新を通じたサービスの効率化・質の向上を目的として掲げた医療DX推進本部が政府に設置され,地域医療構想の中での医療DX実装を目指して医療,介護,行政の情報をマイナンバーに集約化する準備が着々と進められている.また,医療機器に注目してみると,厚生労働省の「医療機器の流通改善に関する懇談会」において,非効率な医療機器の流通が課題として挙げられた.医療機器業界の特性等により生じうる課題として,デジタル化の遅れにより医療機関等から販売業者等への発注がFAXや電話でおこなわれていることが原因として指摘されており,医工連携は業界特有の課題に対する解決策として奏功すると考えられる.本講演ではDX時代における医工連携について,私見を交えながら課題と展望を語りたい.