講演情報
[P3-05]シーソーを使用した支持機能の足底圧中心を識別する第3段階の訓練の試み
*高見 宏祥1 (1. 医療法人中山会 新札幌パウロ病院)
【はじめに】
歩行の立脚中期(以下MSt)では足底圧中心が足関節直下より前方へ位置し,アンクルロッカー機能により重心を高く位置し,下肢全体を前方へ傾くことを可能とする.片麻痺者歩行ではそれが配慮されず,膝関節の過伸展や過屈曲が起きてしまうことがある.今回,Mst移行期の骨盤移動と足底圧中心の学習に向けた,立位でシーソーを使用した第3段階の訓練の試みについて報告する.
【内容】
体幹・両下肢の各部位の相対的な空間性に注意を払いながら,足底の中心軸の知覚を認識する.
【方法】
両下肢を前後30㎝程度に開いた立位で,一側上肢を平行棒に保持させる.前方下肢下に足部が収まる大きさのシーソーを設置する.シーソーの軸は可変式で,足関節直下やや前方の位置と、その前後3㎝程度の位置の計3段階に設定する.開始姿勢は後方下肢荷重で前方下肢のシーソーは踵側に傾けた状態とする.後方下肢の踵離地と前方下肢の股・膝関節伸展により骨盤を前上方へ移動させ,シーソーの傾くタイミングからシーソーの軸がどの位置にあるかを識別してもらう.問い方は「後ろ足から前足へ体重移動する時のシーソーが傾くタイミングを感じてください.シーソーの下にある軸はどの位置にありますか」と問う.
【新規性・特徴】
立位で行う体幹の空間性を問う訓練と,座位で行う不安定板を使用した足底中心軸を問う訓練を統合した訓練.これまで両足の行為で報告されているストライプなどの接触情報が存在しない状態で,両足の支持基底面の中で骨盤を移動させて足底圧中心の差異を認識する視点.また,特別な訓練機器を用いず,板と軸を用意するだけで比較的容易に作成出来る.両下肢の距離の調整で難易度を設定できる.
【臨床的示唆・考察】
MSt移行時に骨盤が後方に位置して膝関節過伸展する,過度に前方へ位置して膝関節過屈曲してしまう対象には,足底圧中心の認識と,体幹の空間関係を学習させる有効な訓練であると考える.訓練の進め方によっては正しい位置をこちらで教示するだけの訓練になる可能性があるため,左右比較や損傷以前と現在の行為の比較などを交えながら進めていく必要がある.今後,訓練の妥当性を検証するべく,実際の症例で病態の自覚や歩容の変化についての報告を行っていく.
【利益相反】
本発表について開示すべき利益相反はない.
歩行の立脚中期(以下MSt)では足底圧中心が足関節直下より前方へ位置し,アンクルロッカー機能により重心を高く位置し,下肢全体を前方へ傾くことを可能とする.片麻痺者歩行ではそれが配慮されず,膝関節の過伸展や過屈曲が起きてしまうことがある.今回,Mst移行期の骨盤移動と足底圧中心の学習に向けた,立位でシーソーを使用した第3段階の訓練の試みについて報告する.
【内容】
体幹・両下肢の各部位の相対的な空間性に注意を払いながら,足底の中心軸の知覚を認識する.
【方法】
両下肢を前後30㎝程度に開いた立位で,一側上肢を平行棒に保持させる.前方下肢下に足部が収まる大きさのシーソーを設置する.シーソーの軸は可変式で,足関節直下やや前方の位置と、その前後3㎝程度の位置の計3段階に設定する.開始姿勢は後方下肢荷重で前方下肢のシーソーは踵側に傾けた状態とする.後方下肢の踵離地と前方下肢の股・膝関節伸展により骨盤を前上方へ移動させ,シーソーの傾くタイミングからシーソーの軸がどの位置にあるかを識別してもらう.問い方は「後ろ足から前足へ体重移動する時のシーソーが傾くタイミングを感じてください.シーソーの下にある軸はどの位置にありますか」と問う.
【新規性・特徴】
立位で行う体幹の空間性を問う訓練と,座位で行う不安定板を使用した足底中心軸を問う訓練を統合した訓練.これまで両足の行為で報告されているストライプなどの接触情報が存在しない状態で,両足の支持基底面の中で骨盤を移動させて足底圧中心の差異を認識する視点.また,特別な訓練機器を用いず,板と軸を用意するだけで比較的容易に作成出来る.両下肢の距離の調整で難易度を設定できる.
【臨床的示唆・考察】
MSt移行時に骨盤が後方に位置して膝関節過伸展する,過度に前方へ位置して膝関節過屈曲してしまう対象には,足底圧中心の認識と,体幹の空間関係を学習させる有効な訓練であると考える.訓練の進め方によっては正しい位置をこちらで教示するだけの訓練になる可能性があるため,左右比較や損傷以前と現在の行為の比較などを交えながら進めていく必要がある.今後,訓練の妥当性を検証するべく,実際の症例で病態の自覚や歩容の変化についての報告を行っていく.
【利益相反】
本発表について開示すべき利益相反はない.
