第96回日本寄生虫学会大会

岐阜の小ネタ③

岐阜大仏――竹と紙でできた大仏

岐阜公園の近く、正法寺に大きな大仏があります。

その名も、岐阜大仏。

高さは13.63メートル。1832年(天保3年)に完成し、日本三大仏の一つに数えられることもあります。

しかし、この大仏の面白いところは、大きさだけではありません。

実は、石でも青銅でもありません。

像の中心には太いイチョウの木が立っています。その周囲に木材で骨組みをつくり、竹を組み、土で形を整えます。さらに表面に、経典が書かれた和紙を何層にも貼り、漆を塗り、最後に金箔を施しています。

竹で籠を編むように下地をつくることから、「籠大仏」と呼ばれています。この方法で造られた仏像としては、日本最大とされています。

いわば、巨大な張り子のような方法で造られた大仏です。

造立を計画したのは、正法寺第11代住職の惟中和尚でした。度重なる大地震や飢饉から人々を救いたいと願い、大仏の造立に取り組みます。

しかし、惟中和尚は完成を見ることなく亡くなりました。その遺志を後継の肯宗和尚が引き継ぎ、約38年の歳月をかけて1832年に完成させました。

そして、この独特な造り方には、岐阜という土地も関係しています。

長良川の水運によって、上流から和紙や竹が岐阜の町へ運ばれてきました。こうした材料を使い、岐阜では古くから団扇が作られ、江戸時代にかけて提灯や和傘などの工芸も発達しました。

岐阜大仏も、そうした和紙や竹を使う文化の延長線上に生まれたものと見ることができます。

金華山を見上げれば岐阜城。

その麓には、竹と紙を使って造られた高さ13メートルを超える大仏があります。

大仏と聞くと、奈良や鎌倉のような金属製の巨大な仏像を想像します。しかし、岐阜の大仏は少し違います。

金色の姿を眺めながら、その内側に竹と和紙があることを想像すると、見え方が少し変わるかもしれません。