講演情報
[健康福祉-B-03]幼児の日常の身体活動量が足部舟状骨高に及ぼす影響(発)
*秋武 寛1、三村 寬一2 (1. 西南学院大学 人間科学部 児童教育学科、2. 滋慶医療科学大学 医療管理学研究科)
【背景】幼児の扁平足と運動能力との関係において扁平足の幼児は,運動能力が低いとする報告もあれば,両者に関係は認められなかったとする報告もある.しかしながら幼児の身体活動量が,足部舟状骨高に及ぼす影響について明らかにされていない.【目的】本研究は,幼児の日常の身体活動量が足部舟状骨高に及ぼす影響について検討することを目的とした.【方法】対象は,4歳から5歳の幼児74名 (男児32名,女児42名)であった.日常の身体活動量の測定は,3軸方向の加速度計であるActiGraph wGT3X-BT (4.6×3.3×1.5cm, 19g)を用いた.加速度計は,入浴,水泳を除いて右腰部に装着して専用のベルトに固定し24時間一週間連続して測定した.日常の身体活動量は,先行研究を基に歩数(以下SC),座位行動,低強度身体活動,中強度身体活動(以下MPA),中高強度身体活動(以下MVPA),高強度身体活動を分析した.足部形状の測定は,三次元足形計測装置INFOOT 2を用いて測定した.INFOOT 2は,ヒトの足の形状とその解剖学的寸法を計測する光学三次元計測機器であった.対象には,足部の解剖学的計測点に基づき,舟状骨下端に測定機器の製造会社が推奨している直径5mmのランドマークを貼付した.左右対称性指数は,Symmetry index (SI)として算出した.SI=(右足舟状骨高-左足舟状骨高)/(右足舟状骨高+左足舟状骨高×0.5)【結果および考察】日常の身体活動量は,足部舟状骨高に関係が認められなかった.しかしながら平日の歩数,全日および平日のMPA,全日のおよび平日のMVPAは,足部舟状骨高の左右差に負の相関関係が認められた(p<0.05-0.01).以上のことより,幼児の日常の身体活動量は,足部舟状骨高の左右差が小さくなる可能性が示唆された.
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