講演情報
[競技スポーツ-A-04]6秒1kp負荷全力ペダリングテストが評価する下肢能力の特性(コ)
*青木 ビクター達哉1、後岡 直樹2、川村 卓3 (1. 筑波大学大学院、2. 筑波大学人間総合科学研究科、3. 筑波大学体育系)
本研究は、1kp負荷での短時間全力ペダリングテスト(SC1kp)が評価する下肢能力の特性を、垂直跳び(CMJ)および等尺性最大筋力(IMTP)との比較から明らかにすることを目的とした。男子大学生野球部員15名(20.6±0.9歳)を対象に、SC1kp(最大回転数:PCad、平均パワー:AP)、CMJ、IMTPを測定し、ピアソンの積率相関係数により各指標間の関連を検討した(p<0.05)。
SC1kpのPCadは、CMJの複数の動的指標と有意な正の相関関係(r=0.562-0.816)を示した。APも同様にCMJの動的指標群と有意な正の相関関係(r=0.529-0.787)を示した。一方、PCadおよびAPはIMTP Peak Forceとは有意な相関を示さなかった。体重で正規化したAP/BWは、CMJおよびIMTPのいずれの指標とも有意な相関を認めなかった。体重はSC1kpの体重で正規化しなかった場合の結果と有意な正の相関関係を示し(r=0.523-0.532)、1kpという絶対負荷が体重の影響を受けることが示唆された。
これらの結果から、SC1kpは静的最大筋力とは独立した高速度域での動的パワー発揮能力を反映する評価指標であることが明らかとなった。体重正規化後のAP/BWが他の体力指標と相関しなかったことは、SC1kpが従来の評価法では捉えきれない独自の高速度運動能力や神経筋協調性を評価する可能性を示唆する。
結論として、SC1kpは測定時間が短く簡便性に優れ、スポーツ現場において静的筋力評価を補完する有用な評価手段である。特に高速度パワーが重要な競技におけるトレーニング効果のモニタリングや選手の速度能力評価に適している。ただし、体重で正規化しなかった場合の値は体重の影響を受けるため、体格差のある選手間の比較には慎重な検討が必要である。
SC1kpのPCadは、CMJの複数の動的指標と有意な正の相関関係(r=0.562-0.816)を示した。APも同様にCMJの動的指標群と有意な正の相関関係(r=0.529-0.787)を示した。一方、PCadおよびAPはIMTP Peak Forceとは有意な相関を示さなかった。体重で正規化したAP/BWは、CMJおよびIMTPのいずれの指標とも有意な相関を認めなかった。体重はSC1kpの体重で正規化しなかった場合の結果と有意な正の相関関係を示し(r=0.523-0.532)、1kpという絶対負荷が体重の影響を受けることが示唆された。
これらの結果から、SC1kpは静的最大筋力とは独立した高速度域での動的パワー発揮能力を反映する評価指標であることが明らかとなった。体重正規化後のAP/BWが他の体力指標と相関しなかったことは、SC1kpが従来の評価法では捉えきれない独自の高速度運動能力や神経筋協調性を評価する可能性を示唆する。
結論として、SC1kpは測定時間が短く簡便性に優れ、スポーツ現場において静的筋力評価を補完する有用な評価手段である。特に高速度パワーが重要な競技におけるトレーニング効果のモニタリングや選手の速度能力評価に適している。ただし、体重で正規化しなかった場合の値は体重の影響を受けるため、体格差のある選手間の比較には慎重な検討が必要である。
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