講演情報

[競技スポーツ-B-09]スポーツタレント発掘育成事業からトップアスリートに到達した者の特徴(アスリート育成パスウェイ)体格・体力面に着目して

*萩原 正大1,2、山口 真未1,2、小野寺 峻一1,2、原村 未来3、山下 修平1,2、友利 杏奈1,2、白井 克佳1,2 (1. 日本スポーツ振興センターハイパフォーマンススポーツセンター、2. 国立スポーツ科学センター、3. 明治学院大学)
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【背景】我が国の地方公共団体や中央競技団体等によるタレント発掘・育成(talent identification and development: TID)は、アスリート育成パスウェイ(スポーツを始めてトップアスリートに至るまでの道のり)構築の一部を担っており、国際競技力向上における中長期的な戦略の一つとして位置づけられている。特に地方公共団体が主催するTID事業(地域TID)は、身体能力の選考を経て、優れた体力を有する小・中学生を対象としている。しかし、地域TIDから最終的に国際大会に日本代表として派遣された事業修了生(トップアスリート)の体格及び体力に関する知見は限られている。【目的】本研究では、地域TIDが有する体力測定データを用いて、スポーツタレント及びそこからトップアスリートに至った者とそうでない者の小中学生期における体格及び体力の特性について検討した。【方法】本研究の趣旨に賛同する地域TIDを対象に、スポーツタレントの体格と体力に関するデータを収集した。スポーツタレントの競技成績から、トップアスリートに至った者を特定し、男女別及び学年別に各種データを比較することで、スポーツタレントの体格及び体力特性について検討した。【結果と考察】スポーツタレントの体力は、同年代の一般学生よりも優れる傾向が見られたものの、トップアスリートに至った者とそうでない者との間では、その差の程度は小さい傾向にあった。つまり、本研究で対象とした地域TID(優れた体力を有する集団)においては、スポーツタレントからトップアスリートに至るための要因として、小・中学生期における体格及び体力以外の要因が関連している可能性が示唆された。

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