講演情報
[競技スポーツ-B-11]女性アスリートの育成段階によるコンディショニング行動の分析(生)女性アスリート育成パスウェイ構築のために
*中村 有紀1、中村 真理子1、門馬 怜子1、松田 知華2、相澤 勝治3、鈴木 なつ未4 (1. 日本スポーツ振興センター/ハイパフォーマンススポーツセンター/国立スポーツ科学センター、2. 名古屋大学、3. 専修大学、4. 拓殖大学)
持続可能な国際競技力の向上にはアスリート育成パスウェイの構築が重要であることが示されている。女性アスリートのコンディショニングにおいても、育成過程から引退までのライフステージによる女性特有の多様な課題を考慮し、長期的な視点に基づいて計画、実施する必要がある。我々はこれまで、女性アスリート育成パスウェイにおける最適なコンディショニングを可視化・共有化するための取り組みの一つとして、インタビュー調査を実施し、女性アスリートが考慮すべきコンディショニングの課題について検討を行ってきた。その結果として「女性アスリートの健康課題は一様ではなく、個人の身体的要因とアスリートの育成段階、環境要因等が複雑に関係している」こと、「Talent期の指導者の影響力は大きく、コンディショニングのベースを形成する」ことなどを報告した。これを踏まえ、今回はさらに女性アスリートのコンディショニングに関する基本的な習慣や行動の形成について育成段階や環境要因を考慮した詳細な分析を行った。
対象は、日本版FTEM【F(Foundation)、T(Talent)、E(Elite)、M(Mastery)】におけるEliteレベル(シニア代表選出)以上を経験した元女性アスリート23名とし、対面またはオンラインで1対1の半構造化インタビューを行った。逐語録を元にコードを抽出して分析を行った結果、Talent期の指導者がアスリートに対して指導したコンディショニングに関する行動や、Talent期に習慣づけられた態度や手法は育成段階が進んでもセルフコンディショニングとして引き継がれていくケースが多く認められた。しかしながら、Talent期のアスリート自身がコンディショニングの根拠として理解していた情報は限定的であり、適切な情報を得るタイミングが遅いとその後も行動変容しにくい可能性が示唆された。
対象は、日本版FTEM【F(Foundation)、T(Talent)、E(Elite)、M(Mastery)】におけるEliteレベル(シニア代表選出)以上を経験した元女性アスリート23名とし、対面またはオンラインで1対1の半構造化インタビューを行った。逐語録を元にコードを抽出して分析を行った結果、Talent期の指導者がアスリートに対して指導したコンディショニングに関する行動や、Talent期に習慣づけられた態度や手法は育成段階が進んでもセルフコンディショニングとして引き継がれていくケースが多く認められた。しかしながら、Talent期のアスリート自身がコンディショニングの根拠として理解していた情報は限定的であり、適切な情報を得るタイミングが遅いとその後も行動変容しにくい可能性が示唆された。
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