講演情報

[学校保健体育-B-11]器械運動の評価方法に関する基礎研究(発,測,コ,教)側転の評価に関する一考察

*田中 光1 (1. 流通経済大学)
PDFダウンロードPDFダウンロード
今研究の目的は、器械運動の評価方法を模索することであり、側転の新たな評価の方向性を探ってみた。仙台市の3つの小学校の1年生〜3年生合計200名を対象に側転の練習とルーブリック形式で作成した「側転ルーブリック評価アンケート調査」を実施した。仙台市の体育科の評価においては、概ね「知識・技能」、「思考・判断・表現」、「主体的に学習に取り組む態度」のそれぞれに関して、「よくできた」、「できた」、「頑張ろう」の3段階で評価している。ただし、通知表(通信表・通信票など)の作成は義務ではなく、あくまでも児童の学習状況を保護者に伝えるものであり、作成の義務があるのは「指導要録」である。指導要録は、「知識・技能」、「思考・判断・表現」、「主体的に学習に取り組む態度」の3つの観点別評価があり、学校で作成している通知表も上記3点を評価し、保護者へ伝えている。「知識・技能」は、健康や安全についての正しい知識や運動の基本的な動きや技能を身に付けているかなどを評価、「思考・判断・表現」は、運動や健康について自分の課題を見つけ解決方法を考えて友達に伝えているかなどを評価、「主体的に学習に取り組む態度」は、進んで運動を楽しんだり、ルールを守り仲間と協力して運動しているかなどを評価している。体育の評価は、技能評価はさておき、明確な基準が定まっていないことや「見える化」が進んでいないことが問題点の一つと考えられる。
 今回実施した「側転ルーブリック評価」に改善を重ねれば、特に「思考・判断・表現」と「主体的に学習に取り組む態度」の評価観点において、授業に取り組む姿勢や態度を「見える化」「定量化」することで判断基準や判断材料が明確となるのではないか。

コメント

コメントの閲覧・投稿にはログインが必要です。ログイン