講演情報

[学校保健体育-A-16]中学校における、主体的・対話的なダンスの授業作り(教)よりよいダンス授業実践を目指す教師とのアクションリサーチを通して

*宮本 乙女1 (1. 日本女子体育大学)
PDFダウンロードPDFダウンロード
中学校保健体育においてすべての領域が男女ともに必修になって(2008年学習指導要領告示)16年の歳月が経ったが、未だに中学校ダンスの学習指導について、現場の教師たちが課題を抱えている。創作ダンスと現代的なリズムのダンスについては、生徒自身が動きを創出する創作型の学習を推奨されているが、学校で作成した既成作品かまたは、YouTubeなどで再生できる既成の動画を踊れるようになることが目標とされていたり、教師が教えることなく放任する授業となっていたりする例も指摘されている。主体的・対話的で深い学びが実現できる課題解決型のダンス指導が提案されてはいるが、普及は進んでいない状況である。
 そこで、本研究では、ダンス学習指導に課題を抱えている2人の教師に、課題解決型のダンス授業を提案する。それぞれの指導歴やダンス授業に対する考えに基づいて、必要な情報を提供し、対象教師と研究者により単元計画を作成する。中学1年生3クラスには、創作ダンスの基本的な単元6時間、中学2年生2クラスには、現代的なリズムのダンスの単元5時間を実践する。実際の中学校授業現場を対象として具体的なフィードバック活動を重ねることで、教師の指導力向上やダンス授業に関する困難さの解消を目指す。
 授業観察と学習カードにより生徒の様子を捉えながら、アクションリサーチの手法を使用し、教師自身の省察を研究者がバックアップする。単元終了後には、フィードバック記録や映像記録なども活用しながら、半構造化インタビューを行う。ダンス学習そのものや自分自身のダンスの指導への考えが変容するのか、それはどのような学習場面や、授業フィードバックや生徒の様子などからもたらされた可能性があるのかについて、SCATを用いて分析する。

コメント

コメントの閲覧・投稿にはログインが必要です。ログイン