講演情報
[08測-口-11]立ち幅跳び能力・垂直跳び能力・リバウンドジャンプ能力の関係性に関する研究
*原 幸輝1 (1. 広島文化学園大学大学院 人間健康学研究科)
跳躍能力は、さまざまなスポーツにおいて重要とされている能力の一つである。また、速く走る、高く跳ぶなどのスポーツ動作において伸張-短縮サイクル(SSC)が必要となっている。これらの能力は、跳躍能力で括られていることが多いが、陸上競技での走高跳や走幅跳では、跳躍方向が、異なっているため一つの測定項目だけで跳躍能力のすべてを知ることは難しいのではないかと考える。したがって、本研究では、前方方向、垂直方向、リバウンドジャンプの3つ跳躍能力の関係について研究した。対象者は、スポーツ系学科に所属する男子大学生30名(平均年齢19.1歳)であった。課題は、立ち幅跳び、垂直跳び、リバウンドジャンプ(RJ)を行った。立ち幅跳では、両足で踏み切り、参加者にはできるだけ前方方向の遠くに跳ぶように教示した。垂直跳びでは、参加者にジャンプマット上でできるだけ高く跳ぶように教示した。RJでは、参加者にジャンプマット上で、5回連続で垂直飛びを行い、その際、できるだけ早く、高く跳ぶように教示した。また、5回の垂直飛びのなかで、最も高かった記録と5回の平均それぞれのリバウンドジャンプ指数(RSI)、跳躍高、接地時間を測定した。立ち幅跳びは、垂直飛び(r=0.86)、RJ平均跳躍高(r=0.63)、RJ最高跳躍高(r=0.65)との間に強い正の相関があり、RSI平均値(r=0.45)、RSI最大値(r=0.42)との間には正の相関関係があった。垂直跳びは、RJ平均跳躍高(r=0.70)、RJ最高跳躍高(r=0.74)、RSI最大値(r=0.51)、RSI平均値 (r=0.50)との間に強い正の相関があり、RSI平均値 (r=0.50)との間には正の相関があった。したがって、跳躍の方向による能力の差はほとんどないため、前方方向、垂直方向どちらかの能力が向上すればもう一方も向上していくことが示唆された。
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