講演情報
[05バ-ポ-19]eスポーツにおける感度と前腕動作に関する研究シューティングゲームを対象として
*星宮 貴弥1 (1. 新潟大学)
eスポーツは、ゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉えた際の名称である。eスポーツの技術力向上に関する先行研究では、手部動作の解析手法に関する研究や感度設定支援に関する研究が見られたが、それらを組み合わせたものは行われていなかった。そこで本研究では、シューティングゲーム初心者を対象とし、トラッキング動作における感度の違いが射撃スコアと前腕動作に与える影響を明らかにすることを目的とした。マウスを使用したゲームをしたことがない18歳以上の大学生・大学院生30人を対象者とし、ハイセンシ(HS)10名、ミドルセンシ(MS)10名、ローセンシ(LS)10名の3群の感度帯にグループ分けをした。試技はAimlabsという練習用ソフトを使用し、試技1分間の射撃スコアと前腕の身体骨特徴点、マウス先端の3次元位置座標値を計測し、3次元DLT解析を行った。射撃スコアは各群の平均値、標準偏差を算出し、前腕の骨特徴点及び、マウス先端の点からは、それぞれの座標値の変位と速度、角度を算出し、算出されたそれぞれの群の値に正規性・等分散性があるか確認した後、射撃スコアには一元配置分散分析、前腕動作にはKruskal Wallis検定を行い、有意差が見られた項目については事後検定を行った。射撃スコアの平均値と標準偏差、肘の変位の分散平均においてはHS・MS間、HS・LS間において有意な差が見られた。平均速度ではHS・MS間、HS・LS間で有意な差が見られ、中央値ではMS・LS間で有意な差が見られた。角度ではHS・LS間で分散平均に、HS・MS間、MS・LS間では分散中央値に有意な差が見られた。HSでは少ない前腕動作でターゲットを追いかけられることで安定したエイム動作が可能となり、平均スコアが高くなったと考えられる。今後はトラッキング動作以外の動作についても研究の余地があると考えられる。
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