講演情報

[10保-ポ-07]キャンパス内のテントサウナを用いた積極的休養の効果

*高橋 珠実1 (1. 東洋大学)
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【背景・目的】 積極的休養は、活動により老廃物の除去や新陳代謝の向上を促すことで心身の活力を養う休養方法であり、生理的休養の一つ、運動型として分類されている。その積極的休養を取り入れた研究では、気分や健康関連QOL等の向上が報告されている。本研究では積極的休養の方法として、キャンパス内でテントサウナを用いたサウナ浴を実施し、そのキャンパス内テントサウナ浴が一般成人およびアスリートの睡眠、ストレス、免疫機能、および気分に与える影響を検討した。【方法】 被験者は、一般成人3名(女性2名、男性1名)、女子学生アスリート9名の計12名であった。サウナ浴実験は、東洋大学 朝霞キャンパスにて行った。サウナ浴にはテント式のサウナ(HONMA社製 HSS-560SP)を用いて行った。測定調査項目は①客観的睡眠評価(活動量計MTN-220・221)、②ストレス・免疫機能測定(唾液中コルチゾールおよびsIgA)、③ストレス度・疲労度調査(VAS法)、④サウナ中の心拍数測定(SmartBand7)、および⑥感想であった。【結果・考察】 客観的睡眠評価の結果について、コントロール3日間(コントロール)とサウナ浴後(サウナ実施日を含む)3日間の平均で比較を行ったところ、有意差はみられなかった。しかし、コントロールの睡眠効率が最も低い被験者の結果に注目すると、サウナ浴後の値に大きな変化がみられ、サウナ浴により、睡眠の質が大きく改善したことが示唆された。また、免疫機能指標として用いた唾液中sIgAのサウナ浴前後の比較においては有意差がみられなかったが、ストレス指標となるコルチゾールのサウナ浴前後の比較においては有意差がみられ、サウナ浴後の値が有意に低下した。この結果および被験者の感想から、キャンパス内テントサウナがストレス低減に与える効果が大きいことが示唆された。

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