講演情報
[05バ-ポ-16]柔道「内股」を身体合成重心の鉛直方向変位からみる
*池田 希1、西尾 悠介2、宮崎 誠司3 (1. いけだ接骨院、2. 日本体育大学大学院、3. 東海大学)
【背景】現代柔道において多様な選手が使用している内股であるが、体幹部の前傾と片脚立ちになるという技術特性ゆえ、非常に高度な技術であると考えられる。本研究では内股指導への一助を目的に、柔道熟練者がどのような重心で技を施しているのか、内股の身体合成重心(以下、COGとする)の測定から動作の特徴について検討した。
【対象および方法】対象は柔道経験10年以上の柔道熟練者8名とし、試技は柔道の「内股」の投込を受が静止した状態から行った。また、軽量級群と重量級群に分けて受の相手を選択した。被験者に計測用の反射マーカーを46 点貼付し、光学式赤外線カメラ10台で撮影を行い、光学式モーションキャプチャシステムを用いて記録した。カメラのシャッタースピードは1/500sec、フレームレートは250fpsとした。分析範囲は刈脚離地から受身接地までとし、試技全体を100%に規格化した。撮影から得られたデータより、被験者全員のCOG中央値および標準偏差を算出し検討を行った。
【結果および考察】COG経時的変化ではまず上昇しその後下降、最後に上昇という動作をなしていた。相手から離れた位置から、一歩目の刈脚接地に向けて上体を起こす動作で上昇、その後二歩目の軸脚着地から体幹部の前傾という動作によって下降し、その後刈脚を上げるという跳ね上げ動作によって、相手を投げる際に上昇していると考えられる。内股が大腿背面で相手を跳ね上げて投げるということを前提として、刈脚を大きく上げることで相手を投げることを可能としていることがわかる。しかし体幹部の前傾と片脚立ちで刈脚を大きく上げるという跳ね上げのフォームは、近年問題視されているような頭突っ込み(Head Dive)に繋がる形でもある。刈脚を上げた際の体幹部と軸脚のバランスを鍛えることが、内股の安全指導と技術発達に繋がると考えられる。
【対象および方法】対象は柔道経験10年以上の柔道熟練者8名とし、試技は柔道の「内股」の投込を受が静止した状態から行った。また、軽量級群と重量級群に分けて受の相手を選択した。被験者に計測用の反射マーカーを46 点貼付し、光学式赤外線カメラ10台で撮影を行い、光学式モーションキャプチャシステムを用いて記録した。カメラのシャッタースピードは1/500sec、フレームレートは250fpsとした。分析範囲は刈脚離地から受身接地までとし、試技全体を100%に規格化した。撮影から得られたデータより、被験者全員のCOG中央値および標準偏差を算出し検討を行った。
【結果および考察】COG経時的変化ではまず上昇しその後下降、最後に上昇という動作をなしていた。相手から離れた位置から、一歩目の刈脚接地に向けて上体を起こす動作で上昇、その後二歩目の軸脚着地から体幹部の前傾という動作によって下降し、その後刈脚を上げるという跳ね上げ動作によって、相手を投げる際に上昇していると考えられる。内股が大腿背面で相手を跳ね上げて投げるということを前提として、刈脚を大きく上げることで相手を投げることを可能としていることがわかる。しかし体幹部の前傾と片脚立ちで刈脚を大きく上げるという跳ね上げのフォームは、近年問題視されているような頭突っ込み(Head Dive)に繋がる形でもある。刈脚を上げた際の体幹部と軸脚のバランスを鍛えることが、内股の安全指導と技術発達に繋がると考えられる。
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