セッション詳細
[2a1110-12]生涯スポーツ研究部会【課題B】テーマ別シンポジウム/持続可能な「生涯スポーツ」社会実現とSDGs達成の親和性を考える
2025年8月28日(木) 15:00 〜 17:00
3201教室(教育研究棟 3街区 2階 3201)
コーディネーター:海老島 均(成城大学) 指定討論者:勝田 隆(東海大学)
競技レベルの高度化、商業化やテクノロジーの進化によって、トップ(エリート)スポーツの分野はある種の臨界点に来ているといわれて久しい状況である。それでも多くのトップアスリートが「進化」という言葉を口にするように、まだまだ右肩上がりのモデルを追求しなくていけないトップ(エリート)スポーツの世界に内在するイデオロギーが存在する。その一方、日常生活に根づいた環境で楽しむ、グラスルーツのスポーツの世界が連綿と存在する。この両者のギャップはますます深まるばかりである。これはまさしく、経済成長や限られた人の冨を追求することからの社会的歪みや地球規模での環境の負荷を経験する日常社会と同じコンテクストにある。こうした社会を是正するために掲げられた国連のSDGsに向けた目標の多くは、スポーツの世界の歪みにも当てはまると思われる。持続可能な「生涯スポーツ」社会を実現することはSDGsに向けた目標の達成にも相通じるものがあるという観点から企画されたシンポジウムの第二段としての位置づけである。昨年度は「スポーツの持つ公共性」「スポーツ格差」の面も含めてこの両者のギャップの解消策を模索した。2年目の今回は、「パスウェイ」という観点に焦点を当てて上記の課題に取り組む。「パスウェイ」という概念が、わが国ではともするとアスリートの早期発掘、育成といったトップ(エリート)アスリート層に限定されたものと理解される傾向にある。グラスルーツからトップまでの連続性、それに向けてのグラスルーツの底辺の拡大、学校スポーツから地域スポーツへの連続性、アダプテットスポーツにおける課題と一般的競技スポーツとの関係性、アスリートのキャリアパスと引退後の生涯スポーツサイクルへの循環論等さまざまな側面から議論を深める機会とする。
[生涯スポーツ-SB-1]競技別パスウェイモデルの構築とその意義
*松井 陽子1 (1. 仙台大学)
[生涯スポーツ-SB-2]パラアスリート育成と地域資源
*兒玉 友1 (1. 日本福祉大学)
[生涯スポーツ-SB-3]“生涯スポーツライフ”を拡げるマスターズスポーツの可能性
*彦次 佳1 (1. 関西大学)