講演情報

[11教-ポ-22]大学における長距離走授業の再構成に関する事例研究教員の認識に着目して

*中川 麻衣子1 (1. 川崎医療福祉大学)
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【目的】本研究は,大学の専門科目である陸上競技における長距離走の授業の再構成に向けた検討に関わった大学教員を対象に,教員が共有した問題意識と,その検討に関する認識を事例的に明らかにすることを目的とした。
【方法】対象は,大学の陸上競技における長距離走の授業の検討に参加した大学教員A・B(専門:運動生理学),インタビュアーは,当該科目の長距離走主担当であり,授業改善を提案したC(専門:体育科教育学)であった。対象とした授業は,2024年度までは測定を中心に実施されていたが,2025年度以降はICTを活用し,運動生理学および運動学の視点から自己の身体状態やペースに着目してランニングを捉える授業へと見直した。2026年5月に半構造化インタビューを実施し,得られたデータを質的帰納的に分析した。内容は授業に対する認識,見直しの経緯,実践の振り返り,今後の方向性であった。
【結果・考察】A,Bはいずれも今回の授業の見直しを肯定的に捉え,記録測定中心の授業からの転換に意義があると語っていた。特に,授業内で「好きなペースで走る」と指示した際,多くの学生が授業で目安として示した心拍数130拍/分を超える強度で走る様子が印象的であったと語られた。このことから,従来の学校体育における長距離走の授業経験が,学生の走り方や取り組み方に影響を及ぼしていた可能性が示唆された。 また,心拍数を手がかりとしたランニングの捉え方と,自らペースを調整しながら走る経験を重視する視点とを接続した対話的検討を通して,授業内容の再構成が促進された。以上より,専門領域を越えた対話的な授業検討は,大学における長距離走授業の再構成を支える重要な契機となった。さらに,学校体育における長距離走授業研究が広がる中で,大学生を対象とした授業実践の検討もその議論を補う一つの手がかりとなる可能性が示唆された。

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