講演情報

[会員企画4-1]国際基準からみた日本版セーフガーディング制度構築の方向性

*森 克己1 (1. 鹿屋体育大学)
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<演者略歴>
1997年3月早稲田大学大学院法学研究科博士後期課程満期退学、2001年4月鹿屋体育大学講師、助教授・准教授を経て2016年1月同大学教授、2026年3月同大学定年退職、2026年4月同大学名誉教授・学術共同研究員、2021年3月IOC Safeguarding Officer Certificate Advisory Board委員、2025年3月鹿屋体育大学博士号(体育学)取得、2026年5月SSI Kari-Fasting International Research Awardを日本人研究者として初めて受賞。
スポーツ基本法が2025年9月に改正され、国と地方公共団体にスポーツをする者に対する暴力を防止する義務を課す規定が置かれた。今後は、国と地方公共団体に課された義務を果たすための制度をどのように構築していくかが問われている。
 国際的には、IOCが2021年9月から、IF及びNOCを主な対象として、セーフガーディングの専門家であるSafeguarding Officerの資格を認証するためのオンライン研修制度を開始するなど、セーフガーディングの制度は実践段階に入っている。この国際的な潮流を踏まえると、日本でもセーフガーディングのガイドラインの整備や制度運用のための専門機関の設置をまずは進めるべきである。日本が今後制度の整備を進めるにあたっては、世界で最も先進的な制度であると評価されたイギリスの制度のように、指導者による子どもへの虐待・ハラスメントの防止だけでなく、スポーツ団体のガバナンス、子どもへのコーチングの在り方、親による子どものスポーツへの関わり方、子どもが所属するスポーツ団体の運営の在り方、あらゆるスポーツ種目横断的な指導者資格とも関わった、子どものスポーツ活動全般に関わる制度として構築していく必要がある。
 また、制度の整備に当たっては、「尊重と公平性が保たれ、暴力のない環境」である「セーフ・スポーツ」、「価値観と人権を土台に、アスリート中心の視点でセーフ・スポーツを前進させるため、より能動的に取り組む戦略」である「セーフガーディング」(SIRC、2025)、さらにはウェルビーイング三者の関係を踏まえた制度づくりを提言したい。

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