セッション詳細

[PD-9]パネルディスカッション 9 医療事故調査における病理解剖の実施拡大に向けた検討

2025年11月8日(土) 10:40 〜 12:10
第4会場
座長:木村 壯介(日本医療安全調査機構), 宮田 哲郎(日本医療安全調査機構)
医療事故調査における病理解剖の意義は高い。しかし、病理解剖が実施されている医療事故報告件数は年々減少傾向にあり、2023年における病理解剖の実施事例数は報告全体の約2割となっている。このことは、死因究明や医療行為との関連の検証が困難となり、医療事故調査制度の目的である「再発防止」へのつながりを阻む。
 病理解剖事例の件数が減少している要因として、「医療機関側の解剖に対する理解、および説明スキル」「病理医側の課題」「ご遺族側の理解」等が影響すると考えられる。そこで、本ディスカッションでは、医療事故調査制度における病理解剖の現状を共有したのち、①医療機関の医師、②病理医、③解剖調整経験者、④遺族、の異なる立場の4名をパネリストに迎え、①遺族への解剖説明時に遭遇する問題、院内で解剖が進まない理由等、②病理解剖の現状、システムの構築等、③解剖時に必要となる調整等、④解剖に対するネガティブな認識、欲しかった医療機関からの説明等について討議し、調査における病理解剖の実施拡大に向けた具体的方策を検討したい。

[PD-9-1]医療事故調査制度における病理解剖の現状

木村 壯介 (日本医療安全調査機構)

[PD-9-2]病理解剖に対して思うこと:一臨床医の立場から

小田切 範晃 (社会医療法人財団 慈泉会 相澤病院 外科センター 医療安全推進室)

[PD-9-3]病理解剖に関わる諸問題の解決に向けて -病理医の立場から

羽賀 博典 (京都大学医学部附属病院 病理診断科)

[PD-9-4]患者遺族の立場から、病理解剖について思うこと

清水 紀子 (患者・家族と医療をつなぐNPO法人架け橋)

[PD-9-5]遺族へどのように病理解剖を勧めるか

南須原 康行 (北海道大学病院 医療安全管理部)