セッション詳細

[PD-19]パネルディスカッション 19 院内心停止から考える患者安全と持続的な質の改善:国際基準に基づく院内心停止登録システムの構築から院内救命教育、RRSまで

2025年11月8日(土) 10:40 〜 12:10
第7会場
座長:新田 雅彦(大阪医科薬科大学病院 医療安全推進室), 中村 京太(横浜市立大学附属市民総合医療センター 医療の質・安全管理部)
心停止への対応は、医療行為の中でも最も迅速に、かつシステムとして確実に機能する必要があり、その評価指標は国際的に確立されている。この特性から、心停止対応は医療安全体制の評価にとどまらず、医療の質を継続的に改善するための有効な指標となり得る。
現在、病院外心停止では、国際基準に基づくデータ収集と、それに基づいたシステムの持続的な改善が進んでいる。一方、院内心停止も国際基準に基づくデータ登録が推奨されているが、その導入は依然として不十分である。
本企画では、国際的に推奨される院内心停止登録システムの概要と、医療事故情報収集等事業のデータベース分析から明らかになった課題を紹介し、現状と課題を整理する。さらに、収集データに基づき、RRSの普及と運用状況を踏まえ、院内スタッフへの戦略的な救命教育を含む「救命の連鎖」を通じて、RRSをはじめ院内急変対応システムを客観的に検証することを提案する。
本セッションでは、データに基づく医療安全体制の持続的な改善を可能にするシステムの構築に向け、多職種の聴講者と今後の展望を議論する場としたい。

[PD-19-1]企画説明

新田 雅彦 (大阪医科薬科大学病院 医療安全推進室/大阪医科薬科大学 救急医学/大阪医科薬科大学 小児科学)

[PD-19-2]院内心停止に対する国際蘇生連絡委員会の10stepsについて

松山 匡 (京都府立医科大学病院 救急医療学教室)

[PD-19-3]医療事故データベース分析からみる院内心停止発生時の特徴

西山 知佳1, 中井 千夏2, 塩住 忠春3, 乗井 達守4, 石見 拓2 (1.京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻先端中核看護科学講座クリティカルケア看護学分野, 2.京都大学大学院医学研究科 社会健康医学系専攻予防医療学分野, 3.京都府立医科大学 大学院医学研究科 救急・災害医療システム学, 4.ニューメキシコ大学医学部)

[PD-19-4]Rapid Response Systemと院内心停止 -データから見えてきた課題と展望-

木口 雄之 (大阪急性期・総合医療センター 救急診療科)

[PD-19-5]非医療従事者も含めた院内スタッフへの戦略的救命教育

廣瀬 智也, 酒井 智彦, 清水 健太郎, 入澤 太郎, 織田 順 (大阪大学医学部附属病院 高度救命救急センター)