第70回日本応用動物昆虫学会大会

特別小集会

特別小集会 (SW)

 

「特殊害虫対策の最前線」

 

日時・会場:大会1日目 3月28日(土)11:00〜12:30 J会場(2階・シビックホールB)

 

 日本応用動物昆虫学会では,害虫防除指導の現場に立つ公設試験研究機関等などに勤務する都道府県関係の会員に対して,基礎と応用の両分野に関して有益な活動を行う必要があると考えております.このため,2018年度から特別小集会を開催しており,今年度で9回目となります.今回は,特別害虫に関する話題を扱います.現在,新しい特殊害虫のセグロウリミバエが南西諸島に侵入し,緊急防除が入って,その定着の阻止対策を行っています.これまでにも果菜類を加害するミバエ類やサツマイモを加害するゾウムシ類が侵入するたびに,南西諸島,九州,四国,東海で緊急防除を実施し,その都度,様々な手法を用いて定着の阻止が行われてきました.2014年以降,わが国へのミバエ類の侵入事例が急増し,特殊害虫をめぐる植物防疫の在り方は転換期を迎えようとしています.そこで本集会ではこれまでの研究プロジェクトで得られた成果について概観し,特殊害虫のモニタリングと防除対策を今後どのように進めていけば良いのか,議論や情報交換する場とします.学生会員を含め,都道府県職員以外の方も歓迎致します.ぜひご参加下さい.

 

概要:外国から日本に侵入定着し農作物に甚大な被害をもたらす虫を特殊害虫と呼ぶ.特殊害虫が国内に定着すれば作物の移動制限や廃棄が必要となり,産地が大打撃を受ける.もし定着を許せば日本は国際的に発生国とされ,海外より個々の特殊害虫の付着した農作物が無制限に流入する事態となる.さらに非発生国に日本から農作物を輸出できなくなる.これまでわが国はミカンコミバエとウリミバエを日本から,アリモドキゾウムシを久米島から根絶した.そして、九州などに特殊害虫が侵入する都度,防除対策を実施し駆逐してきた.ところが近年,ゾウムシやミカンコミバエが突如侵入し発生する事例が九州地方を中心に急増している.さらに一昨年より南西諸島では新たな特殊害虫であるセグロウリミバエが侵入し,その侵略範囲を広げている.本特別小集会では,特殊害虫の概略史,ミバエ類およびゾウムシ類の侵入と対策の現状と課題,ミバエの飛来源推定と飛来予測の最新情報について4名の演者に話題提供いただき,これらを踏まえて害虫のモニタリングや防除対策の今後の方向性について議論したい.

 

プログラム

1.【SW-01】特殊害虫対策の概略史

宮竹 貴久(岡山大学 農学部)

2.【SW-02】ミカンコミバエとセグロウリミバエの侵入と対策

本間 淳(沖縄県病害虫防除技術センター) 

3.【SW-03】アリモドキゾウムシの生態・侵入の現状

熊野 了州(帯広畜産大学) 

4. 【SW-04】ミカンコミバエ種群の飛来の変化と予測技術の開発

大塚 彰(農研機構 植物防疫研究部門)

5. 総合討論

 

座長:日室 千尋(岐阜大学 応用生物科学部)・宮竹 貴久(岡山大学 農学部)
世話人:田渕 研(農研機構 東北農業研究センター)