セッション詳細
[S13☆]有毒植物による健康被害と薬学の役割
2026年3月27日(金) 13:10 〜 15:10
第08会場 (A501 第2学舎1号館 A棟 [5F])
オーガナイザー:小林 大祐 (北医療大薬)、登田 美桜 (国立医薬品食品衛生研)、髙橋 正幸 (北海道衛研)
本シンポジウムでは、有毒植物による食中毒の実態解明と薬学分野の貢献について、「情報収集」「臨床対応」「分析技術」の三つの観点から包括的に議論する。まず、全国における有毒植物による事故事例の発生動向を概観し、誤認摂取による死亡事例が後を絶たない現状を提示することで、市民への啓発活動の重要性を確認する。次に、地域ごとの誤食事例を取り上げ、それぞれの事例から得られた知見と対策を報告し、具体的な予防策を検討する。臨床対応のセッションでは、毒性症状の特徴や重症度評価、医療現場での初期対応・解毒剤、症例報告に基づく診断アルゴリズムの最適化について議論する。さらに、分析技術の進歩に焦点を当て、LC-MS/MS等を用いた植物性自然毒の一斉分析法の技術的課題と実用化状況を紹介し、高感度・高選択性な定量手法の有用性を強調する。加えて、特定の有毒成分を対象とした研究成果を振り返り、発見から分子機構の解明までの一連の研究過程を概説することで、毒性機序の理解がいかに薬学研究と応用に貢献するかを示す。最後の総合討論では、情報収集・臨床対応・分析技術の各分野が相互に連携することで構築可能な効果的な発生予防体制について検討し、今後の研究・実務上の課題と取り組み方向を共有する。全体を通じて、有毒植物による健康被害の予防と対策に対して、薬学領域が果たす社会的役割、実践的な学際的連携の必要性について議論する。
[S13-1]我が国における有毒植物による食中毒の発生動向
○登田 美桜1 (1. 国立衛研)
[S13-2]北海道における有毒植物の誤食事例とその対策
○髙橋 正幸1 (1. 北海道衛研)
[S13-3]日本中毒情報センターの受信状況からみた有毒植物による健康被害の現状と課題
○今田 優子1、梶原 力1、竹内 明子1、飯田 薫1、三瀬 雅史1、髙野 博徳1、水谷 太郎1,2 (1. 日本中毒情報セ、2. 茨城県西部医療機構)
[S13-4]LC-MS/MSによる植物性自然毒の包括的定量分析法の開発に向けた取り組み
○南谷 臣昭1 (1. 岐阜県保環研)
[S13-5]銀杏中毒に関する研究-中毒原因物質発見から40年-
○小林 大祐1、浜上 尚也1、和田 啓爾1 (1. 北医療大薬)
