講演情報

[O-6-16]来局者のセルフメディケーションへの意識および自覚する栄養素の過不足に関する調査~健康支援の視点から~

加古 奈央実1, 本多 愛美2, 横田 敦子2, 松原 健二3, 平賀 成美4, 東口 瑠理5, 大西 里沙6, 川崎 杏子7, 庄村 元希8 (1.(株)なの花中部 なの花薬局 藤枝小石川店, 2.事業部, 3.勢田店, 4.金剛坂店, 5.観音寺店, 6.熱田神宮前店, 7.大桑店, 8.事業部教育セッション)
【目的】保険薬局では、OTC医薬品や健康食品を取り扱い地域住民の健康支援を行っている。健康の維持増進に役立つ商品の選定をするため、来局者のセルフメディケーションに関する認知度や意識を把握し、栄養素の過不足に対する自覚を調査した。
【方法】2024年11月18日~20日の期間中、なの花薬局6店舗に来局した20歳以上の方に匿名のアンケート調査を実施した。セルフメディケーションに関する意識や、普段の食事で過不足を感じている栄養素の有無などを単一選択式で調査した。過不足の自覚があると回答した方には、どの栄養素が該当するかを複数選択式で調査した。
【結果】有効回答250名。セルフメディケーションを意識した生活をしているかの質問では、はい19%、いいえ26%、言葉を知らない55%であった。また、普段の食事で摂りすぎていると思う栄養素があるかの質問では、はい40%、いいえ25%、わからない35%、不足していると思う栄養素があるかの質問では、はい52%、いいえ13%、わからない35%であった。過剰と感じている栄養素は糖質81%、脂質54%、不足と感じている栄養素では鉄46%、ビタミン42%の順に多かった。
【考察】セルフメディケーションの認知度が低いことが明らかとなった。また、普段の食事の中で栄養素の過不足に対する自覚に個人差があり、一定数の方は自身の適切な栄養素の摂取量や実際に摂取している栄養素の種類・量を知らないことが示唆された。これは意識や知識の差が影響していると考えられる。糖質・脂質の過剰、鉄・ビタミンの不足が特に自覚されていることから、生活習慣病予防や貧血予防などの健康支援が必要と考えられる。今後は地域薬局としてセルフメディケーションの認知向上に努めるとともに、自身で適切な栄養摂取ができるよう啓発し、栄養素の過不足を補うための商品を提案することで地域住民の健康支援に貢献したい。