講演情報
[SY3-4]地域医療に幅広く貢献する薬剤師 プロフェッショナルでありジェネラリストである事~外来から在宅~
○三谷 徳昭 (有限会社パル・コーポレーション パル薬局菅生店 在宅部長/一般社団法人ミライ在宅委員会)

地域で働く理想の薬剤師像、それはプロフェッショナルでありジェネラリストである事だと思う。全国にある6万薬局の多くは門前薬局であり、薬剤師の知識は目の前の病院やクリニックの専門に左右される。例えば、循環器のクリニックであれば循環器領域に詳しくなり、神経内科であれば精神関連の処方に詳しくなる。門前薬局の薬剤師は、その地域の薬剤師の誰よりも循環器や精神関連の知識と経験を生かすことが可能で、分かりやすい服薬指導、処方の適正化、副作用の発見等に秀でた薬剤師になると考えられる。これが今までのプロフェッショナルとしての薬剤師、多くの薬剤師が目指してきた専門性の高い薬剤師像である。しかし、現在それだけでは足りない。何故か、それは在宅医療の患者を多くの薬局で受け入れている為である。在宅医療の患者は、多くの場合マルチモビディティ(Multimorbidity)つまり2つ以上の慢性疾患を抱える多疾病併存の患者である。80歳上の60%以上が平均7種類以上の内服を服用している事からも、多くの疾患を理解し、それぞれの薬物治療を熟知した薬剤師が必要となる。これが私の目指しているジェネラリスト薬剤師である。在宅医療では通常、主治医1人で全ての疾患の管理を任されることになる。内科であっても皮膚や泌尿器、認知症など様々な疾病の管理と治療をしなければならない。医師とて万能ではない。専門領域だけでも19領域あるが、在宅医療に関しては専門外の分野の知識も必要だ。ここにジェネラリスト薬剤師の活躍の場がある。医師の苦手とする専門外の分野の領域の薬物治療のアドバイスを行い、高齢者によりよい薬物治療をオーダーメイドしていく。具体的には、処方適正化、有害事象の最小化、高齢者に適した医薬品のリストの作成(地域フォーミュラリ)、腎機能低下時の用量・用法・医薬品変更、介護負担を考えて用法の簡素化等である。医師の負担軽減のためにも、プロフェッショナルでありジェネラリストであるそんな薬剤師が今後も求められていく。
私は、10年前にミライ在宅委員会を立ち上げ、ジェネラリスト薬剤師を育成するという目標を掲げ毎月各疾患や薬物治療の勉強会を行っている。門前の病院の知識だけでなく幅広い医薬品の知識を持つことは、在宅領域だけでなく外来調剤においても患者の信頼を得る事に有用であり、薬剤師人生を華やかにするものだと思っている。
【略歴】
2000年 北里大学薬学部卒業後、チェーンドラッグストアにて予防医療から在宅医療と幅広く経験。
2014年 パルコーポレーションに入社 在宅部長
2014年 ミライ☆在宅委員会を設立
パルコーポレーション在宅部長
一般社団法人ミライ☆在宅委員会 委員長
慶応義塾大学/昭和薬科大学非常勤講師
日本口腔ケア学会 薬剤師部会 在宅医療委員会 評議員
受賞歴 2022年 第1回日本フォーミュラリ学会学術総会 優秀ポスター賞受賞
所属学会 日本老年薬学会 日本在宅医療連合学会 日本口腔ケア学会
私は、10年前にミライ在宅委員会を立ち上げ、ジェネラリスト薬剤師を育成するという目標を掲げ毎月各疾患や薬物治療の勉強会を行っている。門前の病院の知識だけでなく幅広い医薬品の知識を持つことは、在宅領域だけでなく外来調剤においても患者の信頼を得る事に有用であり、薬剤師人生を華やかにするものだと思っている。
【略歴】
2000年 北里大学薬学部卒業後、チェーンドラッグストアにて予防医療から在宅医療と幅広く経験。
2014年 パルコーポレーションに入社 在宅部長
2014年 ミライ☆在宅委員会を設立
パルコーポレーション在宅部長
一般社団法人ミライ☆在宅委員会 委員長
慶応義塾大学/昭和薬科大学非常勤講師
日本口腔ケア学会 薬剤師部会 在宅医療委員会 評議員
受賞歴 2022年 第1回日本フォーミュラリ学会学術総会 優秀ポスター賞受賞
所属学会 日本老年薬学会 日本在宅医療連合学会 日本口腔ケア学会
