講演情報

[FPoIQwB5-07]広島県におけるスフィアハンドブック研修の実践報告:多職種連携による人道支援の共通言語構築

*桂藤 和司1、原田 奈穂子2、千島 佳也子3、香田 将英4 (1. 県立広島病院 (日本)、2. 岡山大学学術研究院ヘルスシステム統合科学研究学域看護科学分野 (日本)、3. 国立健康危機管理研究機構 災害等危機管理対策第一課 (日本)、4. 岡山大学学術研究院医歯薬学域地域医療共育推進オフィス (日本))
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キーワード:

スフィアハンドブック、多職種連携、災害対応、人道支援基準、人材育成

【目的】
医療・保健・福祉・行政等の支援者間における「顔の見える関係」の構築と、スフィアハンドブックに基づいた支援能力の強化を目的とした研修の実践を報告する。
【方法】
2023年度から実施した対面研修の開催実績および研修時に収集したアンケートの記述統計を分析した。
【結果】
2日間の対面研修を計3回実施した。研修は支援の質とアカウンタビリティ向上ネットワーク公認トレーナー3人が担当した。公認トレーナーはDMATやPCAT等の実災害対応実績を有し、日本の文脈に沿った基準の活用経験がある人材であった。受講者は計54人で、看護職(35%)、行政職員(24%)、薬剤師(5%)、保健師(5%)、助産師(5%)、介護支援専門員(3%)、医師(2%)、理学療法士(2%)、消防団員(2%)等、多岐にわたる職種で構成された。事後アンケートでは、研修全体の満足度は各回90%を超えた。「人道憲章や権利保護に基づく支援の理解が深まった」「異なる職種間での意見交換が有益であった」との回答が得られた。
【考察】
本研修の意義は、異なる専門性を持つ支援者が「我慢させない支援」という共通の価値観を共有した点にある。多様な職種が混在する避難所等の現場において、国際基準が「共通言語」として機能することで、セクター間の連携が円滑化されることが示唆された。 また、行政と医療・福祉職が対面で学ぶ過程で構築される「顔の見える関係」は、実際の災害対応における迅速な意思決定と権利擁護の基盤になると考えられる。
【結論】
国際基準を基軸とした多職種研修は、地域における「我慢させない支援」という共通の価値観を共有する基盤として有効であった。対面での学びは、セクターを越えた災害対応能力の強化と連携に寄与すると考えられる。

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