講演情報

[FPoIQwB5-14]在日中国人女性労働者のメンタルヘルスと抑うつ症状に関連する要因

*李 翁1 (1. 広島文化学園大学 看護学部 看護学科 (日本))
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キーワード:

在日中国人女性労働者、抑うつ症状、メンタルヘルス、CES-D、日本

【目的】
在日中国人女性労働者のメンタルヘルスの実態を明らかにするとともに,抑うつ症状と関連する社会人口学的要因を検討することを目的とした。
【方法】
2025年11-12月に,在日中国人女性労働者を対象とした横断的質問紙調査を実施した。抑うつ症状はCES-D(16点カットオフ)で評価した。調査項目は年齢,学歴,婚姻状況,日本在住家族の有無,在留年数,日本語能力,在留資格,職業,雇用形態,年収である。単変量解析はχ²検定(必要に応じてFisher正確検定),多変量解析は単変量解析でp < 0.2の変数(在留資格,婚姻状況,日本語能力)を投入したロジスティック回帰分析(強制投入法)を実施し,オッズ比と95%信頼区間を算出した。有意水準は5%とした。
【結果】
対象者216名のうち,CES-D得点が16以上の抑うつ症状を有する者は87名(40.3%)であった。単変量解析では在留資格のみ有意(p = 0.004)で,留学生の抑うつ割合が高かった。多変量解析の結果,留学生は永住者と比較して有意に抑うつリスクが高く(OR=12.63,95%CI:2.76-93.40,p = 0.003),その他の変数に有意な関連は認められなかった。
【考察】
在日中国人女性労働者の抑うつ症状は,在留資格によって異なる可能性が示唆された。特に留学生では,学業と就労の両立による負担,将来への不安,経済的困難,社会的孤立などが抑うつ症状の背景要因として関連している可能性が考えられる。一方,その他の社会人口学的要因では有意差が認められず,抑うつ症状は単一の属性要因ではなく,複合的な要因によって形成されている可能性が示唆された。
【結論】
在日中国人女性労働者のメンタルヘルスは在留資格によって異なり,特に留学生において抑うつ症状のリスクが高いことが明らかとなった。今後は,留学生を含む在日中国人女性労働者を対象とした早期介入や,文化的背景を考慮したメンタルヘルス支援体制の構築が求められる。

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