講演情報

[ctkh3Px5-05]コーヒー生産国-消費国共創ブランディングに向けた実践的PBL教育

*阿部 真育1、林 炫情1 (1. 山口県立大学 国際文化学部 (日本))
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キーワード:

スペシャルティコーヒー、PBL教育、トランスフォーメーションリーダシップ

【背景】
 近年、コーヒーは日常生活における重要な嗜好品となっている。市場のコーヒーは大きく3つに分類される。商品先物取引によるコマーシャルコーヒー、ブランド名で区別されるプレミアムコーヒー、そしてカッピングテストで一定水準以上と判定されるスペシャルティコーヒーである。スペシャルティコーヒーは流通量の約5%しか占めておらず、高値で取引される。コーヒー豆の主要品種はアラビカ種・ロブスタ種・リベリカ種であり、スペシャルティコーヒーには風味豊かなアラビカ種が多く用いられる。スペシャルティコーヒーはダイレクトトレードの一環として、開発途上国の一次生産者の生活水準向上に一定の効果をもたらしてきた。しかし、欧米主導の品評制度や生産国と消費国間の格差は依然として残っており、スペシャルティコーヒー支援はサーバントリーダシップ(社会奉仕型経営)の手段として定着している。加えて、気候変動によりアラビカ種の50%が現在の生産国で栽培困難となる「2050年問題」も深刻な課題である。現状のビジネスモデルでは、現地生産者への配慮なしに生産物転換や新産地開拓などが2050年直前になって急遽実施される可能性も高く、これまで蓄積されてきた生産ノウハウが水泡に帰す恐れがある。

【目的】
 そこで本研究では、インドネシアを対象国として、消費国主導のサーバントリーダシップから、生産国と消費国が共にビジョンを共有し、互いに変革・成長を促すトランスフォーメーションリーダシップ(相互変革型経営)への転換を試みる。具体的には、複数の小規模農場と連携しながら小ロットのスペシャルティコーヒー生産を継続しつつ、そのブランド価値維持・向上のためPBL教育を通じた日本とのパートナーシップ強化を図る。

【方法】
 PBL教育では、日本人学生向けのコーヒー流通の教育プログラムと現地農業従事者向けの日本語教育プログラムを両輪とし、消費国が生産国の実情を学び、生産国が消費国の文化・言語を習得する双方向の交流を目指す。なお、コーヒーの品質確認は国内スペシャルティコーヒー業者の協力のもと実施し、日本を優先的輸出先とすることで、世界市場における日本・インドネシア双方の地位向上も目指す。現地小規模農場とのネットワークは既に構築済みで、現地カウンターパートとのMoUも昨年締結されている。本発表ではこれらの取組の途中経過を報告する。

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