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[11教-ポ-08]「ゲーム構造論」に基づくボールゲーム指導概念の再考「関係づくり」に着目して
*Hirotaro Tanaka1, Ryoji Isano2, Osamu Suzuki2 (1. graduate school of Nihon University , 2. Nihon Univ.)
球技指導における理論的な参照枠として,ボールゲームに通底する目的及び課題に基づいて球技を分類した「ゲーム構造論」が提唱されている(e.g. 鈴木ほか,2008).当該理論に基づく指導では,ゲームの目的達成に向けた合理的な課題解決方法を,「いま・ここ」の当事者たちによる社会的な相互作用によって導出する学びを通じて,球技の構造理解を企図している.それゆえ,話し合いを通じて,相手の都合を考えた上で自分の振る舞いを規定していく「関係づくり」(鈴木ほか,2025)は,球技指導における中核的な位置付けとされている.しかしながら,ゲームにおける「関係づくり」は言語を介した合意形成においてのみ現れることはない.むしろ「関係づくり」は,上述に限らず,間合いを含めた関係によっても成り立つため,言語機能が働く前提,いわば「関係づくり」を支える関係までも念頭に置いた考察が必要である.そうでなければ,学習者の言語においての理解が,他者との共通理解を伴わない空虚な理解に陥る恐れがある(野家,1993).以上の問題背景から本研究は,「ゲーム構造論」に基づく学びの基底とされる「関係づくり」の概念を再考することを目的とする.ゲームにおいて繰り広げられる関係が言語的なコミュニケーションによって構成されていく前提には,共有感覚などの情動的コミュニケーション(山口,2005)による関係が前提とされる立場に依拠すると,当事者が言語において構成した「関係づくり」と,当事者の身体がゲームに参加することを通して構成し続ける「関係づくり」に区分することが可能となる.双方は独立しているものではなく,相互に補完し合うことによって「関係づくり」に組み込まれていると考えられる.この構造化された「関係づくり」を基底とすることによって,当該理論に基づく指導の系統性や実践に別様の枠組みを提案する道が拓かれる.
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