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[11教-ポ-19]ゴール型における戦術の概念に関する研究サッカーを対象にして
*Ryohei Sato1, Taro Okazaki3, Yuuichiro Kondo2 (1. Miyagi University of Education, 2. University of Fukui, 3. Graduate School of Hokusho University)
2008年に学習指導要領が改訂されてから、球技領域は技術主体の学習から戦術を主体とした学習へと内容が変更されていった。こうした変更を受けても依然として教員が悩みを抱えている(深田、2017)。指導の困難さは、教材開発に関わる点だけではなく、戦術概念が従来の技術的な理解の延長で捉えられていることにある。戦術を要素的理解に留めていることで、その複雑さを十分に学習指導要領では伝えきれていない。一方で、サッカー指導に関しては複雑系を用いた競技理解に基づく戦術的な指導方法が輸入され始めている。これらの成果に学び本研究では、学習指導要領における戦術の概念的な理解とサッカー指導における戦術の概念的な理解を比較検討することで、ゴール型における戦術の概念について考察することを目的とする。研究方法は、2017年改訂学習指導要領解説における戦術関連の記述を対象とし、戦術的ピリオダイゼーション理論を提示する林(2020)および山口(2020)の知見を対比する比較分析を行った。この検討を基にゴール型における戦術概念について考察する。その結果、学習指導要領において戦術の記述は、パスを出した後に次のパスを受けるといった「即興性」やゴール前の空間創出に伴うポジショニングに対応する「創発的な局面形成」の学習が期待されている。しかしながら、それらを統べる視点となる「全体的な秩序」となるプレー・システムについての記述が抜けている。そのため「攻撃の際は,味方から離れる動きや人のいない場所に移動する動き」といった記述は個人による「即興性」か、名称化された「動きのパターン」の学習へと指導を方向づける可能性がある。これに対し本研究では攻撃や守備といった局面構造を取り入れることで、「プレー・システム」の把握を重視し、ゴール型の戦術概念を「ゲームの局面に対応したプレー・システムの意思決定に伴う自己組織化」と規定した。
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