講演情報

[16]機能バランスに着目した都市活動拠点の統合的検出に向けたフレームワーク多様な活動パターンを考慮したパーソントリップデータの都市計画への実践的活用

○ボラティンスキー バディム1、大佛 俊泰1 (1. 東京科学大学)
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キーワード:

都市活動、都市活動拠点、パーソントリップ調査データ、都市機能

従来の都市活動拠点の検出に関する研究は、就業地、商業地といった特定の拠点に着目する傾向があり、多様な機能を持つ拠点の空間分布を十分に捉えきれていなかった.本研究では、人々の活動内容を「仕事」、「買い物・娯楽」、「通学・通院等」の3つのグループに分類し、それぞれの空間分布特性を考慮した新たな都市活動拠点の検出手法を提案する.まず、各活動グループに応じて都市活動拠点を検出する空間自己回帰モデルのハイパーパラメータを調整することで、各グループの活動拠点の検出精度の向上を試みる.次に、得られた3種類の活動拠点を2つの異なる手法で統合し、単一の活動拠点を構成した.その結果、都市活動拠点の空間分布がより正確に表現され、都市における多様な機能をバランスよく反映することが可能となった.さらに、本手法は各拠点における特定の機能だけでなく、機能混在箇所の推定が可能であり、大都市圏および地方都市における都市計画へ実践的に活用することが可能である.