講演情報
[18]歩行による健康効果に着目した2次元空間の都市施設配置モデル望ましい歩行距離を達成する施設配置と平均死亡率を抑制する施設配置
○栗田 治1 (1. 慶應義塾大学)
キーワード:
歩行距離、施設配置モデル、死亡率、商店街
本研究は,歩行がもつ健康効果を都市計画に活かすためのモデル作成を目指すものである.具体的には,長方形の都市地域で一様な人口分布を想定し,理想的な歩行距離を達成するための単一あるいは複数の施設の最適配置問題,ならびに地域住民の平均死亡率を望ましい水準に抑えるために商店街の長さを決定する問題,の両者を定式化した.1施設の場合は最適解を解析学的に詳細に吟味した.そして2施設以上の場合は数値解法を提案した.商店街の設計モデルにおいては,地域内の各地点における死亡率の等値線を通じて,不便であることの幸い,という価値観を示すことにも成功した.本研究を通じて,徒歩による健康効果を都市計画に組み込むための重要な示唆が得られた.
