講演情報
[30]関係人口との協働に対する住民意識の類型化と行政施策の方向性についての考察岐阜県飛騨市の住民へのアンケート調査から
○関根 仁美1、武田 裕之1、加賀 有津子1 (1. 大阪大学大学院工学研究科ビジネスエンジニアリング専攻)
キーワード:
関係人口、地域活性化、非階層式クラスター分析、ロジスティック回帰分析
近年、国や地方自治体を中心に注目を集める「関係人口」は、地域外に住みながら継続的に地域と関わる存在として、地域の内発的発展に寄与することが期待されている。内発的発展とは、地域住民が主体となり、外部の力も柔軟に活用しながら進める発展のあり方を指す。本研究では、関係人口による内発的発展を関係論的発展と定義し、これに関する知見を得ることを目的に、岐阜県飛騨市の住民を対象とした調査を実施した。その結果、関係人口という言葉自体の認知度は低いものの、地域運営への参加には前向きな意見が多かった。さらに、地域の分野によって関心の傾向に違いが見られ、住民は活用意識により5つの類型に分類された。各類型では、個人属性や市外の人々との関係、関係人口の認知度、地域変化への態度に特徴が見られた。これらの結果をもとに、行政が内発的発展を目指す際に必要とされる住民支援のあり方について考察した。
