講演情報
[31]企業の情報開示における企業緑地に関する第三者認証取得事実の取り扱いに関する研究
○植田 直樹1、斎藤 すみれ2、村上 暁信3 (1. (株)三菱地所設計、2. 積水ハウス(株)、3. 筑波大学システム情報系)
キーワード:
企業緑地、第三者認証、企業の開示情報
近年は企業の環境・社会貢献を促す仕組みが重要視されている。そのためには企業の取組みを簡潔に共有可能な第三者認証が有効であり,日本では既にSEGESやABINCなどの認証制度が活用されている。そこでこの二つの認証取得とそれらを取得した企業が開示する統合報告書ならびに非財務情報報告書(以下,対象報告書)の関係を調査した。その結果,認証取得企業の約36%が対象報告書を発行しておらず,認証取得の目的は投資家への情報開示に限定されていないことが判明した。そして認証取得の効果を企業が実感できないことが確認できた。企業緑地整備に向けた取り組みを認証制度の活用によって拡大させていくためには,認証取得の価値を明確にし,さらには認証取得によって企業が社会的要請に応えていることを実感し社会に発信できるような機運醸成の取組みが求められる。
