講演情報

[35]子どもの生活行動にみる体験格差の構造課外活動の経年変化に着目して

○松浦 海斗1、山渕 智也1、谷口 守2 (1. 筑波大学大学院 システム情報工学研究群、2. 筑波大学 システム情報系 社会工学域)
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キーワード:

課外活動、生活行動、子ども、経年変化

多様な活動を体験することは子どもの発達にとって不可欠であるが,近年の社会変化に伴って,子どもの体験につながる日常的な生活行動に変化が生じている可能性が考えられる.そこで本研究では社会生活基本調査を用い,2006年から2021年にかけての子どもの課外活動の実施状況を調査した.その上で,活動の実施頻度に基づき子どもを分類した上で,類型ごとの人口分布や個人・世帯属性の特徴を明らかにした.その結果,1) ほとんどの活動の実施が限定される「インアクティブ型」が最多となり,その割合は低所得世帯に多くかつ年々増加していたこと,2) スポーツ,文化,ボランティア活動に積極的に参加する子どもは減少傾向にあり,所得や地域によって参加状況に顕著な差があることが明らかとなった.