講演情報
[46]地域に開かれた福祉施設がケアラーに与える影響-社会福祉法人佛子園 西圓寺を対象として
○篠原 百合1、武田 侑哉4、梁 イェリム1、中島 弘貴1、新 雄太1、井上 拓央1、渡部 一郎1、古賀 千絵2、藤井 さやか3、小泉 秀樹1 (1. 東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻、2. 京都大学 人と社会の未来研究院、3. 筑波大学システム情報系、4. 富士通株式会社)
キーワード:
社会的包摂、複合型福祉施設、ケアラー、地域交流、障害者
近年、包摂的な社会の実現に向けて福祉施設の地域開放が進められているが、その具体的な取り組みや、ケアラーに及ぼしている影響については、実証的な研究が乏しい。そこで本研究は、石川県小松市に立地する西圓寺を対象に、施設のハード・ソフト両面における工夫、それに対するケアラーの評価、ならびに地域住民・利用者・ケアラー間の関係性の形成を明らかにすることで、ケアラーに対する影響の側面から地域に開かれた福祉施設のあり方について考察することを目的とする。アンケート調査及びインタビュー調査の分析の結果、地域開放が、ケアラーの負担軽減やケアの質の向上に寄与することが明らかとなり、地域に開かれた福祉施設の実践が、ケアラーを含む多様な主体の関係性の形成を通じて社会的包摂を促進し、包摂的な地域づくりに資する可能性が示された。
