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[64]超高層建築物の混在する市街地における日照時間分析武蔵小杉エリアにおけるケーススタディ

○井口 健太郎1,2、渋谷 和隆2、岸本 達也2 (1. 鹿島建設株式会社、2. 慶應義塾大学)
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キーワード:

超高層建築物、日影規制、日照時間解析、武蔵小杉

近年、市街地再開発事業により超高層建築物が増加し、周辺の日照環境への影響が懸念されている。また、現行の日影規制では2階建て程度の戸建住宅は規制対象外となっており、低層高密市街地では十分な日照が確保できないことが想定される。本研究では、建物の屋根面や壁面の日照時間を求めることで、日影規制の有効性を評価し、超高層建築物が周辺環境に与える影響を明らかにした。その結果、現行の日影規制では、満たすべき水準を十分に確保できていないことが分かった。同一階層においては、低層建物の方が日照時間が長い傾向がある一方で、超高層建物では日照の少ない壁面の割合が最も小さかった。また、超高層による日影時間が2時間未満の地域では超高層建築物の影響は限定的だったが、4時間以上日影となる地域では影響が顕著に見られた。