講演情報
[71]ネオホームレスの交流の実態と支援ネットワークのあり方ー新宿歌舞伎町を対象としてー
○鈴木 万由1、矢口 哲也1 (1. 早稲田大学)
キーワード:
ネオホームレス、歌舞伎町、家出する若者、トー横キッズ、支援ネットワーク、自立支援
近年、歌舞伎町には「ネオホームレス」と呼ばれる若者が集まっている。一方で、彼らの活動は治安維持のために断片的な視点から制限され、広場も閉鎖されている。本研究の目的は、都市社会におけるネオホームレスの生活環境とその支援システムを、歌舞伎町地区におけるアンケート調査と参加者の参与観察を通して包括的に把握することで、歌舞伎町におけるネオホームレスの現状や彼らの求める居場所像を明確にし、居場所形成に資する知見を得ることである。調査の結果、ネオホームレスは4つのタイプに分類され、多様な行為や空間利用によって居場所を形成していることが確認された。また、周囲との依存関係も4つのタイプに発展しており、社会とネオホームレスを支援施設が媒介していることが示唆された。さらに、彼らが支援システムに積極的に関わりながら自立を目指していることから、今後は支援を「協働」へと転換する枠組みの構築が求められる。
