講演情報
[101]公正な移行の実現に向けた計画・事業体系の構造デンマーク・コペンハーゲン市の都市再生事業と関連計画を対象として
○野口 佑芽1、中島 弘貴1、梁 イェリム1、井上 拓央1、古賀 千絵2、新 雄太1、渡部 一郎1、小泉 秀樹1 (1. 東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻、2. 京都大学人と社会の未来研究院)
キーワード:
公正な移行、社会的包摂、気候変動対策、都市再生、コペンハーゲン
気候変動の進展に伴う対策次第では社会的排除や不平等を拡大し得る。そのため、社会的包摂と気候変動対策を同時に進める「公正な移行」の実現が求められている。本研究では社会的包摂を市の方針として掲げ、気候変動分野において先進的な取り組みを行っているコペンハーゲン市の都市再生事業を対象とする。1)都市再生事業における社会的包摂と気候変動対策の具体的内容とその組み合わせを明らかにし、2)両者の両立に貢献する要素を明らかにすることで、公正な移行の実現に向けて示唆を得ることを目的とする。分析より、1)都市再生事業による社会的包摂と気候変動対策の調律、2)目的の異なる計画の内容の一部が関連し、実現手段を提示していること、3) 関連する諸計画の方針の整合性が取れている点が公正な移行の実現に向けて寄与していると示唆された。
