講演情報

[138]人流データを用いたふなばし三番瀬海浜公園における立入禁止区域への侵入実態把握

○吉岡 慶祐1、轟 朝幸1、渥美 裕斗2 (1. 日本大学、2. さいたま市役所)
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キーワード:

海浜公園、水難事故、安全管理、人流データ

本研究は、ふなばし三番瀬海浜公園における立ち入り禁止区域への侵入実態を人流データを用いて分析したものである。解析の結果、立ち入り禁止区域への侵入は5月から6月の午前中に特に多く、中高年の男性によるものが目立った。ゼロ過剰ポアソンモデルによるモデル分析からは、潮位、時期、時間帯が侵入リスクに有意な影響を及ぼしており、特に6月の午前8時から正午にかけての潮位が低いときに侵入の可能性が高いことが統計的に示された。人流データのみでは侵入者の動機や詳細な行動までは明らかにできなかったものの、空間的・時間的な傾向を把握する上では有効であった。これらの知見は、海浜公園をはじめとする海岸部の安全管理において、科学的根拠に基づいた安全対策を検討する上で有益な示唆を提供するものである。