講演情報

[141]居住地域のストリートにおける多様なアクティビティの空間利用様態の把握分析手法に関する研究―東京都新宿区早大通りを対象としてー

○白 忱1、井桁 由貴1、岡田 潤1、出口 敦1 (1. 東京大学大学院新領域創成科学研究科)
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キーワード:

ウォーカブル、LiDAR、形態分析、IoU、アルファシェイプ

本研究は、居住地域のストリートにおける多様なアクティビティの空間利用様態を把握するために、利用者行動の数値的特徴(速度や滞在時間など)のみでは捉えきれない行動パタンに対して、アルファシェイプとIoUを用いた空間的特徴に基づく定量的分析手法を提案した。居住地域で一時的に開放された歩行者用道路においてLiDARで取得された利用者の軌跡データを用い、数値的特徴と空間的特徴の二つの側面から行動を類型化し、二軸によるクロス集計およびカイ二乗検定を行った。その結果、数値的特徴と空間的特徴を組み合わせることで、滞留や周回といった多様な利用様態を客観的に把握できることが明らかとなった。また、高速・定速利用は直線型に多く、低速・定速利用は広域的に行動範囲をとる傾向が示された。さらに、長時間滞在利用は狭域型においても有意に多いことが確認された。本研究の手法は、ストリートにおける多様なアクティビティの空間利用様態をパタン化・定量化し、利用実態を数値的枠組みで評価することを可能にした。