講演情報

[144]空き家の状態と都市構造との関連分析-岡山県岡山市を対象に-

○髙橋 紘輝1、氏原 岳人1、樋口 輝久1 (1. 岡山大学)
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キーワード:

空き家、都市構造、建物・外構状態

本研究では,岡山市を対象に,空き家の建物状態や外構状態に着目し都市構造ごとに状態の悪い空き家の発生状況を明らかするとともに,これらの関連性をモデル化した.その結果,1)岡山市全体の空き家において,建物状態に関しては,破損や腐朽が見られず,状態の良好なものが比較的多かったが,外構状態に関しては,庭の雑草が繁茂している空き家が多かった.特に,市街化調整区域や都市計画区域外では,建物状態や外構状態に問題を抱える空き家が相対的に多く立地していた. 2)傾斜の激しい土地や交通・生活利便性が低い土地で建物状態や外構状態の悪い空き家が多い傾向にあった. 3)中心部に設定されることの多い商業系用途地域では,外構状態は比較的良好であるが,建物状態は悪い傾向にあった.一方で,郊外に設定されることの多い第1種低層住居専用地域では,建物状態は比較的良好であるが,外構状態は悪い傾向にあった.現地調査の結果,それぞれの空き家の敷地や接道状況によって状態の悪い箇所が異なることが示唆された.