講演情報
[146]賃貸住宅市場における空室期間と賃料の関係東京23区におけるサブマーケット間の差異に着目して
○西 颯人1、浅見 泰司1、田中 和氏1 (1. 東京大学)
キーワード:
賃貸住宅市場、空室期間、市場分割、ヘドニック分析
賃貸住宅市場において、貸主は賃料調整によって空室期間を短縮できると考えられるため、空室期間は賃貸住宅の賃料に影響していると考えられるが、その影響の大きさは物件が所属するサブマーケットに依存する。そこで本研究では、自動市場分割法を用いて空室期間と賃料の関係を分析する。この方法は、その中では物件が似た属性と共通した賃料と属性の関係を持つようなサブマーケットにデータセットを分割するものである。さらに希少な賃貸住宅管理データセットを用いることで、部屋レベルの賃料と空室期間を特定できた。分析の結果、異なる地理的分布を持つ4つのサブマーケットが検出された。また、空室期間による賃料の値下げ効果は、比較的長い空室期間を持つサブマーケットで有意であった。
