セッション詳細

[S1]周産期環境要因と精神疾患発症メカニズム研究の最近の進歩

2025年11月13日(木) 8:40 〜 10:40
第1会場(Annex 1)
座長:岩本 和也(熊本大学大学院生命科学研究部分子脳科学講座)、前川 素子(東北大学大学院医学系研究科)
本シンポジウムでは、胎児発育や脳神経発達に影響を及ぼす周産期環境要因の分子メカニズムに焦点を当て最新の研究成果を共有する。前川素子氏(東北大)はDOHaD仮説を基に低栄養条件と統合失調症との関連性を解説する。長谷耕二氏(慶応大)は母体腸内細菌叢が胎児発育に及ぼす影響を議論し、岩本和也氏(熊本大)は母体免疫活性化が脳神経発達に及ぼすゲノム・エピゲノム基盤を紹介する。那波宏之氏(和歌山県立医大)は周産期サイトカインが統合失調症発症に関与する分子基盤を解説する。また、一戸紀孝氏(NCNP)は胎児期環境要因が自閉症スペクトラム症の分子病態を修飾するメカニズムについて解説する。これらの講演を通じ、周産期環境要因と精神疾患発症の因果関係解明に向けた新たな視点を提供する。

[S1-1]DOHaD仮説に基づく妊娠期低栄養モデルと統合失調症との関連について

*前川 素子1 (1. 東北大学大学院医学系研究科)

[S1-2]母体腸内細菌が胎児発達に与える影響

*長谷 耕二1 (1. 慶應義塾大学薬学部)

[S1-3]母体免疫活性化と脳神経発達過程のゲノム・エピゲノム基盤

*岩本 和也1 (1. 熊本大学大学院生命科学研究部分子脳科学講座)

[S1-4]周産期のサイトカインストームによる皮質神経回路変換;統合失調症との関係性

*那波 宏之1、任海 学1、難波 寿明1 (1. 和歌山県立医科大学)

[S1-5]胎児期環境リスク・多遺伝子リスク・エピゲノム制御の収束がもたらす自閉症分子サブタイプ――グリアファースト型病態の統合的検証

*一戸 紀孝1 (1. 国立精神・神経医療研究センター 神経研究所 微細構造研究部)