セッション詳細

[S10]日本の精神科治験の現状と治験に必要なモノとコト

2025年11月13日(木) 16:40 〜 18:40
第5会場(本館1F Room C-2)
座長:岸 太郎(藤田医科大学)、石郷岡 純(浜野ホスピタル)
本邦では、1997年「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令(GCP)」の制定により、治験の実施には厳しい管理が求められ、治験実施医療機関ではそれを支援するClinical Research Coordinator (CRC)の配置や、Site Management Organization (SMO)からのCRCの活用により、支援体制の基盤が構築されつつある。一方、精神科においては他の診療科に比べ、その展開が遅れている現状がある。これは、1)多くの精神科治験では急性増悪期・安定期の患者へのプラセボ対照試験であり、実施の難易度が高いこと、2)細心の注意を払う症状の評価には時間が掛かり、医師や被験者の負担も大きいことなどが理由として考えられる。さらに、国際共同試験が増え、海外と比較して、時間やコストが掛ることや、予想された有効性が示せないことから、ドラッグラグ・ロスが進んでいる。この問題を解決する糸口を探るために、精神科治験に必要なモノやコトとは何かを、治験を計画、実施、支援、評価するそれぞれの立場のエキスパートの先生方と議論を深めたい。

導入

[S10-1]精神科治験実施の留意点と結果の解釈 ― うつ病治験の医学専門家の立場から ―

*加藤 正樹1 (1. 関西医科大学 医学部 精神神経科学講座)

[S10-2]精神神経疾患領域における開発の動向と臨床試験の特徴について

*池澤 聰1、中林 哲夫1 (1. 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)

[S10-3]精神科治験の「進まなさ」を生む現場の実情

*藤田 潔1 (1. 桶狭間病院藤田こころケアセンター)

[S10-4]精神科治験の質を高める“コト”と“モノ”:
SMO(Site Management Organization) の現場支援から見える課題と展望

*後藤 美穂1 (1. 日本SMO協会/トライアドジャパン株式会社)

[S10-5]精神科治験の未来を拓く:国際競争力強化と日本の治験改革最前線
― 世界とともに、くすりを一日でも早く患者さんへ ―

*星野 真一郎1 (1. 日本イーライリリー株式会社 研究開発・メディカルアフェアーズ統括本部 臨床開発本部)

総合討論

総括