セッション詳細

[S29]向精神薬と自動車運転 
-エビデンスの社会実装のためにアカデミア・行政・企業に求められる役割-

2025年11月15日(土) 13:10 〜 15:10
第4会場(本館1F Room C-1)
座長:尾崎 紀夫(名古屋大学 大学院医学系研究科 精神疾患病態解明学)、松尾 幸治(埼玉医科大学医学部 精神医学)
本邦における向精神薬の添付文書では、副作用の少ない標準治療薬であっても一律に運転禁止が規定されている。一方、欧米では一律の運転禁止ではなく、医療者と患者とのリスクコミュニケーションが交通事故防止において重要視されている。このような状況を踏まえ、厚生労働省より「向精神薬が自動車の運転技能に及ぼす影響の評価方法に関するガイドライン」が通知され、その影響の程度を判定する基準も確立された。さらに、運転シミュレータを用いた評価系も開発され、新薬と既承認薬の影響を評価する基盤が本邦でも整備された。今後、添付文書改訂の実現化が見込まれる中、その事後対応も重要な課題として検討する必要がある。本シンポジウムでは、ガイドラインと判定基準について概説し、製薬企業の対応や経験を紹介するとともに、今後期待されるリスクコミュニケーションと薬剤指導についても議論する。

導入

[S29-1]新規運転評価系と運転技能影響評価ガイドラインの臨床応用

*岩本 邦弘1 (1. 名古屋大学大学院医学系研究科 発達老年精神医学分野)

[S29-2]自動車の運転技能に及ぼす影響の評価と判定基準について −向精神薬のプロファイル評価−

*中林 哲夫1 (1. 独立行政法人医薬品医療機器総合機構)

[S29-3]企業の取り組み:医薬品が自動車運転技能に与える影響を評価する臨床試験の実施

*神辺 太樹1 (1. 大正製薬株式会社 医薬開発本部)

[S29-4]自動車運転に関するリスクコミュニケーション~てんかん診療における実践~

*渡邊 さつき1 (1. 埼玉医科大学病院)

[S29-5]向精神薬服用患者の運転に対する薬剤師のリスクコミュニケーションの在り方を考察する

*肥田 裕丈1,2 (1. 名古屋大学医学部附属病院 薬剤部, 2. 名城大学薬学部 病態解析学I)

総合討論