2024年電子情報通信学会総合大会

座長:黒田 貴之(NEC)、大川 尚義(富士通（株）)

AIはますます我々の生活に深く組み込まれています。特にICTのシステム運用・管理について考えると、AIの進化はこれらの領域に対して顕著な影響を与えています。AI技術を活用した運用自動化は、人間の介入を最小限にし、システム運用の効率性と信頼性を向上させます。AIによる異常検知やパフォーマンス最適化は、予防的なメンテナンスを可能にし、ダウンタイムを減少させ、システムのパフォーマンスを最大化します。セキュリティにおいても、AIは新たな可能性を引き出します。AIと機械学習のアルゴリズムは、パターンを認識し、異常な行動を検出する能力を持っています。これにより、早期にセキュリティ侵害を検出し、それに対処することが可能となります。
しかし、AIの進化とそれに伴う運用・管理の変化は、新たな課題ももたらしています。AIアルゴリズムの透明性と説明可能性は重要な問題で、AIが出した結果を理解し、信頼できる必要があります。さらに、AIが生成する大量のデータは、データ管理とプライバシーの問題を引き起こします。
本企画では、AIの進化がシステム運用と管理に与える影響に焦点を当て、その可能性と挑戦を探ります。AIと共に進化するシステム運用と管理の世界についての深い議論を通じて、現在と未来の運用・管理戦略を理解し、それらを最適に活用する方法を模索します。