講演情報
[1F01]開発途上国におけるろう者の社会資本である手話と国家の言語政策
*森 壮也1,4,5、*亀井 伸孝2、*古田 弘子3、山形 辰史6、高橋 基樹7,8 (1. ジェトロ・アジア経済研究所、2. 愛知県立大学、3. 尚絅大学、4. 早稲田大学、5. 神奈川大学、6. 立命館アジア太平洋大学、7. 神戸大学、8. 京都大学)
キーワード:
ろう者、手話、社会開発、言語政策、開発のパートナー、障害と開発
企画の背景:
開発途上国の障害者も開発のパートナーとして活躍できるため、国連は障害者の権利条約を2006年に全会一致で採択し、同条約は異例の速さで加盟国を増やして2008年には発効した。しかし障害者に非障害者と同等の権利をという同条約の趣旨の実現は今なお大きな課題を抱えており、特に聴覚障害者については取り組みの遅れが世界的にも目立つ。各国のろう者の状況、特に手話の置かれている状況については研究者のうちでも理解は十分とは言えない。このことに鑑み、途上国のろう者と彼らの現状、その言語の状況を各国の言語政策と絡めて調査した。
主要な論点:
・障害者全般の開発への参加はアクセシビリティの問題が大きいが、聴覚障害者のうち、ろう者は手話でのアクセスというさらにもまして難しい問題に直面している。
・手話の問題が途上国で真剣に取り組まれるためには、各国の言語政策の中で手話の問題についての取り組みが検討される必要がある。
・障害者権利条約にも手話やろう文化は取り上げられてはいても各国の具体的な開発政策の中で、それらが正面から取り組まれていない。
・開発途上国における手話の有り様には、植民地時代の先進国からの言語剥奪や言語面での植民地政策の影響が大きい。
期待される成果:
・各国の手話の歴史及びろう者の置かれた言語状況を再確認することで、彼らの開発過程への参加にどのようなバリアが存在するのか理解が進む。
・その課題が単にアクセシビリティを手話通訳などで保障すれば良いというほど単純な問題ではなく、国家の言語政策とも関連した問題であることを知ることができる。
・国家による手話の公用語化政策であっても懸念される問題点について理解を深めることができる。
開発途上国の障害者も開発のパートナーとして活躍できるため、国連は障害者の権利条約を2006年に全会一致で採択し、同条約は異例の速さで加盟国を増やして2008年には発効した。しかし障害者に非障害者と同等の権利をという同条約の趣旨の実現は今なお大きな課題を抱えており、特に聴覚障害者については取り組みの遅れが世界的にも目立つ。各国のろう者の状況、特に手話の置かれている状況については研究者のうちでも理解は十分とは言えない。このことに鑑み、途上国のろう者と彼らの現状、その言語の状況を各国の言語政策と絡めて調査した。
主要な論点:
・障害者全般の開発への参加はアクセシビリティの問題が大きいが、聴覚障害者のうち、ろう者は手話でのアクセスというさらにもまして難しい問題に直面している。
・手話の問題が途上国で真剣に取り組まれるためには、各国の言語政策の中で手話の問題についての取り組みが検討される必要がある。
・障害者権利条約にも手話やろう文化は取り上げられてはいても各国の具体的な開発政策の中で、それらが正面から取り組まれていない。
・開発途上国における手話の有り様には、植民地時代の先進国からの言語剥奪や言語面での植民地政策の影響が大きい。
期待される成果:
・各国の手話の歴史及びろう者の置かれた言語状況を再確認することで、彼らの開発過程への参加にどのようなバリアが存在するのか理解が進む。
・その課題が単にアクセシビリティを手話通訳などで保障すれば良いというほど単純な問題ではなく、国家の言語政策とも関連した問題であることを知ることができる。
・国家による手話の公用語化政策であっても懸念される問題点について理解を深めることができる。
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