講演情報
[1I02]「被害者」はいかにして「加害者」に転化するかーウガンダにおける紛争当事者の事例からー
*八郷 真理愛1 (1. 横浜国立大学大学院)
キーワード:
修復的司法、紛争解決、心的外傷、ゆるし、平和構築
研究の背景 近年、ある敵意を持った他者に傷つけられた者が、さらに無関係な他者を傷つける、敵意の連鎖が続いている現状がある。例えば宮地(2005)によると、ジェノサイドは、その「異物」によって自分達の社会がいま占拠され、自分達の文化が破壊されようとしている切迫した恐怖と焦燥にかられたとき、ぎりぎりの自己防衛として発現するとした。あらゆる敵意の連鎖は、やる側の被害者意識とそれに対する自己防衛のもとに成り立っている事例が多い。法務省の調査では、特に女子少年院在院者は、逆境的小児期体験(ACE)ありの者がほとんどであることが明らかとなっている(法務省 2023)。このように、法的に加害者とされている人のうち、多くの人々が、深い心の傷を抱えていることも数多く指摘されている。
リサーチクエスチョン どのような要因によって、心の傷を抱えた「被害者」とよばれる人々が、無関係な他者を巻き込んで、敵意を連鎖させる要因となるのだろうか?
資料・情報 心的外傷後ストレス障害に関する先行研究、国際機関の報告書に基づき、トラウマ経験と敵意に基づく行動の関連性を参照し、ウガンダにおける調査で得たデータを加える。
分析手法 ウガンダにおける、主に敵意による傷つきを経て、トラウマを抱えることとなった人々の、敵意の連鎖に繋がった要因を分析する。また、彼らがアクセスしてきた社会的機会の違い等を比較し、結論付ける。
得られた知見 敵意を向けられた人々が、敵意の連鎖を行う要因として、社会的支援制度などによって、彼らのストレスを消化し、人生を主観的により良いものにするための機会がないこと等が分かった。
リサーチクエスチョン どのような要因によって、心の傷を抱えた「被害者」とよばれる人々が、無関係な他者を巻き込んで、敵意を連鎖させる要因となるのだろうか?
資料・情報 心的外傷後ストレス障害に関する先行研究、国際機関の報告書に基づき、トラウマ経験と敵意に基づく行動の関連性を参照し、ウガンダにおける調査で得たデータを加える。
分析手法 ウガンダにおける、主に敵意による傷つきを経て、トラウマを抱えることとなった人々の、敵意の連鎖に繋がった要因を分析する。また、彼らがアクセスしてきた社会的機会の違い等を比較し、結論付ける。
得られた知見 敵意を向けられた人々が、敵意の連鎖を行う要因として、社会的支援制度などによって、彼らのストレスを消化し、人生を主観的により良いものにするための機会がないこと等が分かった。
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