講演情報
[1J08]メコン地域における人身取引:新たな状況に対応する開発課題
*齋藤 百合子1 (1. 大東文化大学)
キーワード:
人身取引、メコン地域、タイ、混在移動、子ども移民
メコン地域における人身取引は、国連のイニシアティブの下で2005年に人身取引に対するメコン閣下國大臣によるイニシアティブ(COMMIT)という枠組みも形成され、メコン諸国内での人身取引に関わる二国間協定も積極的に締結され、メコン地域での域内協力としての人身取引対策が進展した。しかし、2021年のミャンマーでのクーデター発生とその後の内戦と国内・国外避難民の大量発生、新型コロナウィルス感染拡大期に急速に発展したソーシャルメディアネットワーク社会など、メコン地域での政治経済、そして社会状況の大きな変化は人身取引の搾取の形態にも影響を与えている。一方で、これまで形成されたCOMMITなどの域内協力は休止となり、アセアンはミャンマー問題や、タイ・カンボジアの国境問題など域内協力としての求心力を失っている。
本研究はこのように変化が激しいメコン地域での人身取引について、これまでの実態と人身取引研究の傾向を、ジェンダー研究、移民研究及び労働に関する研究、犯罪組織研究などからふりかえる。その上で、決して経済的に貧しいわけではない子どもと若者をも巻き込んでいる現代のメコン地域の人身取引に着目し、人身取引の防止に関わる対策はいかにあるべきかを検討し、人間開発及び社会開発の視点から提言を行う。
本研究はこのように変化が激しいメコン地域での人身取引について、これまでの実態と人身取引研究の傾向を、ジェンダー研究、移民研究及び労働に関する研究、犯罪組織研究などからふりかえる。その上で、決して経済的に貧しいわけではない子どもと若者をも巻き込んでいる現代のメコン地域の人身取引に着目し、人身取引の防止に関わる対策はいかにあるべきかを検討し、人間開発及び社会開発の視点から提言を行う。
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