講演情報
[3SL06-01]患者由来がんオルガノイドの多様性:物質浸透性、硬さ、遺伝子発現
田中 正太郎 (東京女子医科大学医学部生化学講座)
患者腫瘍組織から調製された「がんオルガノイド」は、細胞株では失われている腫瘍細胞の多様性を保存している。本研究ではこの特性を生かし、腫瘍組織の物質浸透性の違いがどのように形成されているのか、がんオルガノイドを研究モデルとしてメカニズムの解明を目指している。現在は、異なる患者由来の大腸がんオルガノイド4種類を用いて、物質浸透性および硬さをそれぞれ計測し、遺伝子発現との相関を調べている。この研究の将来的な成果として、遺伝子発現パターンに基づく腫瘍の薬剤浸透性の改善方法の提案や、より効率よく腫瘍内奥部に浸透する抗腫瘍剤の開発への貢献を期待している。本発表ではそれぞれの計測技術について紹介するとともに、これまでに得られている知見を報告する。
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