セッション詳細

【都道府県看護協会公募企画5:北海道】統括保健師の役割を推進するための取り組み~統括保健師を支えていくための礎づくり~

2025年9月13日(土) 10:50 〜 11:50
第5会場
座長:山本 純子(北海道看護協会常務理事)
企画代表者:杉山 さちよ(北海道看護協会教育研修係主事)
講師:杉山 さちよ(北海道看護協会教育研修係主事)
   鹿野 令子(北海道保健福祉部地域医療推進局医務薬務課課長補佐(看護政策))
   辻脇 真理子(奈井江町役場保健福祉課課長補佐)
当協会では平成28年度より北海道の委託を受け、統括保健師の人材育成研修会(市町村統括保健師人材育成プログラムを基盤)を開催している。プログラムには先輩統括保健師からの実践報告を取り入れ、“自ら働きかけ統括保健師を組織的に位置づける活動”や、“統括保健師の配置による効果”について語ってもらった。また、統括1年目の保健師が孤独にならないよう、受講者のネットワークづくりをサポートしてきた。2024年度までの受講者総数は121名で、受講生からは「自分の立ち位置と、自分のまちを俯瞰して考えることができた」、「統括の立場になると身近に相談できる人がいなくなるため、他市町村、保健所の皆様から豊かな経験と示唆をいただく貴重な機会である」等の率直な声がきかれる。そして、研修全体を通して最も認識が強化されたのは、“統括保健師としての覚悟“である。
北海道内では、統括保健師を配置、役割・機能を共有し、力量を発揮している自治体がある一方で、いまだ、その意義についてコンセンサスを得ることが難しい自治体もある。当協会の研修参加を糸口として、統括保健師の配置の必要性を首長に働きかける受講生もみられる。
統括保健師は健康なまちづくりを実施するため、人材育成、業務調整、対外調整、人事配置その他多くの役割を担っていることから、①自身の役割意識の醸成、②保健所等による相談・支援や統括保健師の交流の確保、また、③統括保健師の資質を高める研修や、④次期統括保健師を育成する組織づくりが必要である。
今回、当協会の研修評価、北海道の統括保健師の現状と課題、および、次世代に統括保健師の役割と責任のバトンを繋いだまちの事例を紹介し、参加いただいた皆様と、統括保健師の役割意識の醸成や活動を推進する取り組み、相談・支援等をどのように行っているか情報交換の機会としたい。